債務整理で見落としがちなポイントを抑えて絶対得して借金完済!

債務整理をする前に債務整理の基本を抑える

法律事務所が展開する債務整理の広告には意外と甘い誘惑や膨大広告のようなものが存在します。広告の表記を鵜呑みにして何も調べずに債務整理をしてしまうと、借金を解決するどころか法律事務所とのトラブルに発展してしまうことがあるので法律事務所選びは十分に注意しなければなりません。

そもそも債務整理とは、膨大に膨らんだ借金によって生活が破綻してしまった人を救済する法的手段で、その本質は借金で貧困状態にある人たちがトラブルをおこすことを防ぐためにあります。つまり、少額の借金が少しでも減額できるならと債務整理をすると弁護士費用だけがかさみ、かえって損をしてしまうことになるので債務整理をすることのメリットとデメリットをよく把握しなければなりません。

債務整理を行う一つの目安として、月々の返済額が手取り収入の3分の1以上の場合は債務整理を行うメリットが出てくるようです。債務整理を行う前には、ただ弁護士や認定司法書士任せにしてしまうのではなく、予め自分自身で借金や債務整理に関する情報を入手して行動に移す必要があります。

絶対押さえておきたい債務整理の基本用語

債務整理というのは実は自分自身でも行うことができます。しかし、法律がかかわる専門的な手続き方法と聞きなれない専門用語がたくさん出てくるので通常は法律の専門家である弁護士や認定司法書士に依頼するのが得策です。ここで注目したいのが、債務整理にかかわる専門用語のことです。

債務整理に関して弁護士に相談をしてみても基本的な専門用語が理解できていないと自分と弁護士の間に認識不足が生じたり、弁護士の言うことをいいように聞いてしまったりとトラブルの原因になります。ここでは債務整理を行う上での基本中の基本の用語をご紹介します。

基本は4種類、債務整理の種類について

債務整理には少なくても4つの選択肢があり、自分の経済状況や借り入れ状況によって実行する債務整理が決まります。債務整理の4つの種類は以下の通りです。

  • 任意整理、弁護士が債権者と交渉して、無理のない返済スケジュールを立て直す。借金の総額において大幅な減額は見込めない。
  • 特定調停、専門知識を持たない債務者でも比較的簡単に申し立てを行うことができ、債務者と債権者の間に裁判所が介入することで無理のない返済計画が立てられる。
  • 個人再生、法律が定める一定の条件を満たせば、借金を最大5分の1まで減額することが可能で、財産を手元に残すことも可能。民事再生ともいう。
  • 自己破産、借金を全額免除することが可能。法律にもとづいた財産処分が行われる。

最近よく聞く過払い金請求というのは任意整理に分類されることが多く、この方法は一定の条件に当てはまる借金のみが適用されます。過払い金請求してから費用が変換されるまで平均4~8か月ほどかかります。

債務整理を依頼できるのはこの職種

債務整理は基本的に法律のプロである弁護士か認定司法書士に依頼したほうがスムーズな手続きができます。どちらに依頼しても同じというわけではなく、それぞれに依頼するメリットとデメリットがあります。

  • 弁護士、認定司法書士よりは費用が高めだけど債務整理における制限がなく、スムーズな手続きが可能。
  • 認定司法書士、ただの司法書士ではなく資格を持つ認定司法書士が債務整理を行える。弁護士に比べると費用が安め、債務整理の手続きにおいて制限がある。

その他、知っておいて損はない専門用語

  • 債務者、借金を返す義務のある人。
  • 債権者、貸したお金を返してもらう権利のある人。
  • 整理屋、借金に困っている人から相談を受け付けている詐欺グループ
  • 官報、政府刊行の機関紙。個人再生、自己破産をすると名前と住所が記載される。
  • 同時廃止、自己破産の場合、破産手続きをするものの債権者集会は開かれない。債権者への債務額の確定や配当手続きがない。
  • 異時廃止、自己破産の場合、債権者集会が開かれ破産者が支払わなければならない債務額を確定するものの、配当まではしない。

それぞれの債務整理の大よそのスケジュール感と費用感

債務整理のことで一番気になるのは費用面とスケジュール感です。ここではそれぞれの債務整理の大よその費用感とスケジュール感をご紹介します。

任意整理は簡単?費用とスケジュール

債務整理の中で最も簡潔なイメージがある任意整理ですが、意外と時間がかかります。相談から和解合意するまで大よそ3か月~6か月かかり、和解後は返済計画に則って3~5年をかけながら残りの借金を返済します。返済の途中で滞納してしまったり、月々の返済が苦しくなった時は、再び任意整理できることもあります。

任意整理に関する弁護士費用の相場は、着手金:2~4万×件数、報酬金:2~4万×件数、減額報酬:借金から減額できたうちの10%、過払い金請求成功報酬:過払い金の中から取り戻したうちの20%、これらはあくまでも一般的な目安で実際は法律事務所によって大きく変動します。

個人再生は複雑?費用とスケジュール

個人再生は手続きが複雑なので、相談から認可まで長期のスケジュールが必要です。弁護士へ依頼してから個人再生の申し立てを行うまでが約1~4か月、裁判所へ個人再生申し立てをしてから認可確定されるまで約130日ほどかかります。個人再生が認可確定されてから3年の間に決められた借金を返済していきます。

また、地方裁判所によってかかる日数が異なってきます。個人再生に関する弁護士費用は30万円~50万円が一つの目安です。自分で申し立てをした場合と、認定司法書士に依頼した場合は、再生委員への報酬として約25万円が必要となります。

自己破産は最低半年、費用とスケジュール

自己破産は最低でも半年ほどのスケジュールが必要です。弁護士に自己破産の依頼をしてから地方裁判所に申立書を提出するまでが1~3か月。地方裁判所へ申し立てをしてから破産が確定されるまでが2~3か月。

破産の確定をしてから免責の確定と復権までが2~3か月。免責の確定となってから、ついに借金から解放されます。また、弁護士へ依頼した時点で借金の督促や取り立てがなくなります。自己破産に関する弁護士費用は着手金が20~40万円、報酬金が20~40万円ほどかかります。

おまとめローンと債務整理はどちらがお得?

最近一部で話題となっているおまとめローンとは、多重債務者向けの借金を1本化することを目的とした商品です。おまとめローンは消費者金融やクレジットカード会社と比較すると金利が低いというメリットがありますが、借金の元本が大きく膨れあがるので完済までに時間がかかり、借金の1本化する前よりも支払う利息が高額になることもあります。

おまとめローンで得になる人というのは、複数の金融業者からお金を借りていても月々の返済に困っていない人です。そういった人が効率化を図るためにおまとめローンをすることはアリですが、月々の返済も滞納しがちで借金の返済が困っている人がおまとめローンに手を出してしまうと借金に借金を重ねる悪循環に陥ってしまうだけです。

おまとめローンは借金が減額されるものではなく、債務整理をした方が借金の減額に繋がることがあります。借金を完済する意思があるのなら、腰を据えて借金返済に取り組むことが大切です。1人で悩まずに法律事務所などに相談すれば、債務整理を行わなくても借金解決の手がかりが見えてくるはずです。

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